ゲイムアイスの白昼夢

YouTubeでゲーム実況などをしている女のあれこれ。

短編小説【最後の月】と、お知らせ。

短編小説

【最後の月】

 

 

大好きなはずの赤いパスタがまるでミミズみたいに見えるような、鬱陶しい気分の午後、鉛のように重く感じる銀色のフォークをゆっくりと回した。

小さく丸くまとまったそれを口に運ぶ。

トマトの酸味しか感じない。

人差し指で口元についたケチャップを拭うと、それをぺろんと舐めてから、パスタから目を逸らした。

『今夜は今年最後の満月が見られるでしょう』

テレビから明るく喋る女性の声が聞こえて、視線を窓の外に移した。

まだ少し明るい。

にゃあ。

音も立てずにテーブルの上に乗って来ていた猫のルイの、その甘えた泣き声でようやく気づく。テーブルの上に置いていた白い手の甲に頭を擦り付けてから、その深く青い宝石のような瞳でこちらを見上げた。

 

「ねぇ、いっそのこと、あたしを丸ごと食べちゃってよ」

 

そう言うと、ルイは大きな口を開けてあくびをした。

滑稽なその姿に思わず微笑む。

 

『誕生日おめでとう、愛しいキミへ』

 

ミミズパスタの向こうに置かれた小さな白い箱には、そう書かれたメッセージカードが挟んである。

ルイのおかげでそれが視線に入って来て、ようやく思い出した。

 

そう、そうだ、夕べ、和也と、私の誕生日を祝っていたんだっけ。

「うっ」

こめかみに小さな痛みが走って、顔を歪めた。

思い出せない。

おかしい。

私は和也の事を、確か凄く愛していたし、夕べは、確か…。

そう、水族館に行って大きなマンタを見たりして、それから二人が好きなアーティストのライブを見に行ったりして、それから彼の部屋で…。

割れたガラスの断片が繋がれていくように少しづつ思い出していく。

 

優しい瞳で見つめられながら耳を撫でられ、ぞくっとしたこと…。

愛しそうに唇を愛撫されたことも、少し冷たい指先で熱くなった部分を貪られたことも、荒くなる吐息が混ざり合って、ついにはまるで羽が生えて飛べたような高揚感と暖かさで満たされたことも…。

 

それから、それから。

いや、もしかしたら、全ては私の描いた夢なのかもしれない。

だって、それなのに何故私はこんなにも憂鬱な午後を過ごしているのかしら。

 

恐る恐る、その小さな白い箱に手を伸ばしてみた。

赤いリボンに挟まれてあったメッセージカードを取ると、そのリボンをゆっくりと解いた。

水色のラメが彩る箱の口を開けると、

 

「…?」

 

中には、リボンの赤よりも少し深い赤色の、

 

「首輪…?」

 

小さなハート型の鈴がついた首輪、が、そこには入ってあった。

猫のものにしては大きい気がする。

手に取り、耳元で軽く振ってみると、コロコロと可愛い音色が聞こえた。

 

その瞬間、鼓動が急に高鳴りだした。

 

大きく脈を打つように、ドクンドクンと鳴りだした胸に少しくらりとして、目をぎゅっと瞑ってこめかみを抑える。

銅線に点いた火がバチバチと向こうから迫って来るかのように、まるで自分が爆弾にでもなったかのような感覚に襲われた。

 

そう、そういえば私は、和也にこの首輪をつけられてから、首を、絞められて…!

 

手が震えて思わず箱を床に落とすと、中から青い紙が飛び出した。

手紙だ。

今度は慌ててその手紙を拾った。

震える手で開く。

中にはこう書かれていた。

 

 

 

ー拝啓、愛しいキミ。

 

キミがこの手紙を読んでくれていたらいいなって、心から思う。

僕たちの間に流れる川は激しく深く全てを飲み込むような、狂おしいものだったけれど、恋だとか愛だとか安っぽい言葉にすらしたくないと思っていたんだ。

キミの。その。

少女のような可憐な白い肌に触れるたびに、ボクは痛みにも似た優しい愛に満たされていたよ。

だからかな、キミの望む愛の形すら、ボクには酷く愛しいものに感じていたんだ。

今、もしもキミがこの世界に存在していなくとも、いやしていて、この手紙を読んでくれていたとしても、どちらでもかまわないー。

ただ確かなのは、僕はもうこの世界には存在などしていなくて、残るのは、キミの全てを手にしていた瞬間の記憶だけ。

30年後の今、キミに贈るこのプレゼントを、キミが手にしていることを願って、ボクはあの、キミの狂おしい愛にまた包まれることを願って…。

美空。

愛しいキミ。

もう一度この手にキミを抱きたかった。

キミの首を絞めて愛を感じたかった。

 

ボクとキミの愛のしるしを、キミに贈るよ。

 

和也

 

 

 

 

 

 

 

 

「美空おばあちゃん、すっかりボケちゃってもう7年も経つから。みんな忘れちゃったんだろうね。この前なんて炊飯器持って歩いてたんだから。ははは。ああ、でも。なんだっけ?和也さんとかって人…昔の恋人なのかしら。今って、タイムカプセルみたいなプレゼント贈ることができるのね、びっくりしちゃったわ、私。30年前に病気で亡くなった人からプレゼントが届くなんて、驚くでしょ。でもね、その日だけ若返っちゃったみたいで。ふふふ。パスタが食べたいだとか、クリームソーダが飲みたいだとか言って。結局一口しか食べないで叱られてたのよ。未だに、首輪みたいなやつ?あれ、外させてくれなかったのよね。お風呂に入るときも寝るときも、取ろうとすると怒っちゃって。でも首輪のプレゼントなんて、変わってるわよねぇ。犬とか猫じゃあるまいし。チョーカーってやつ流行ってたみたいだけど、あんな感じのファッションってやつなのかしらね。ん?そうそう。あと3日が山だって先生が…うんうん。しょうがないわよね。もう充分家族に迷惑かけたんだから、さっさと逝っちゃった方がいいのよ。潔く、ね。その方が私たちも助かるっていうか。ね。ええ、ええ、ありがと、こっちは大丈夫だから心配しないで。じゃあね」

 

 

 

 

 

和也、ありがとう。

私は永遠に、あなただけのものー。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

…愛の形は、人それぞれよ…byアイス

 

ってことで、簡易な恋愛小説を書いてみました。

クリスマス前日ってことでね(笑)

ミステリー小説が好きなのでどうしてもそういう感じになっちゃいます。

理解できない方が多いかと思いますが(笑)

小説は昔よく書いていたので、たま~に書きたくなるんですよね。

ただ、内容がハードでシュールなものが多いかもしれませんが。

 

 

 

…そして、チャンネルの方も大事なお話があります。

 

なんだか最近、ライブ中の回線切れが多くて、私のプレイしているゲームがバイオ7ということもあって、毎回回線切れてしまうのはだいぶ問題なので、誠に申し訳ないのですが、今後、暫くライブはお休みさせていただいて、動画の方に専念したいと思います。

回線が落ち着き次第、またライブの方はさせていただくかもしれませんが、バイオ7も今後動画でアップしていくと思いますので、宜しくお願い致します。ライブを楽しみにしていて下さった方々には本当に申し訳ないのですが、ライブは楽しくできなくては意味がないと考えておりますので、そうゆう決断とさせて頂きました。

 

またいつか、ライブで会いましょう。

動画では、できるだけ毎日会えるようにしたいと思います!

 

どうか今後とも、ゲイムアイスチャンネルを、宜しくお願い致します!

チャンネル登録も是非、宜しくお願いします!

ゲイムアイス - YouTube